年収を10倍にする方法 実践5
長期的なマーケットテクニカル分析
いきなり結論から言う。FXのチャート上では、
1週間を 1ユニット としてとらえる。
1日を 1ユニット としてとらえる。
1時間を 1ユニット としてとらえる。
30分を 1ユニット としてとらえる。
当たり前のように聞こえるけど、
これは98%の人はまず理解していないし、
実践もしていない。
「では、あなたはこの1ヶ月、1週間、
1日、1時間、30分のラインを
いつもちゃんと、チャートに引いていますか?」
とうことになるけれども、まず、ほとんどの人は引いていない。
なぜだが、私にはよくわからないが。
引けばいいのに。
嘘だと思うのなら、ちまたのFXブログコミュニティサイトから、
いろんな人のFXブログに飛んでみて、
テクニカル分析らしきものをやっている
チャートを片っ端から見ていくといいよ。
みんな、トレンドラインとかは一生懸命引いているけど、
この時間区切り線はまったくと言っていいほど、引いていないから。
結構業界でバリバリやっていました、っていう感じの有名ブロガーでも
まず引いていない。引けていない。
一応、ブログの文面では、
「今月は」「来月は」「今週は」「来週は」「今日は」「明日からは」
みたいな言葉は出ているけれども、
それはほぼ毎日更新ブログの日常の挨拶程度にしか
認識していないのはよくわかる。
FXマーケットの分析には本当の意味では使えていない。
だって、肝心のテクニカル分析しているチャートに
その線も引いていないし、
それを根拠に結論も何もだしていないのだから。
FXマーケットは現実に、実際に、
上で羅列したすべての1ユニットごとに、
かなり敏感に反応して動く。
さて、特にどう敏感に反応するか?
それぞれの1ユニット時間のなかで、
価格がその1ユニットの終わりの時間、タイミングで
フィボナッチレベルのどこで終わるか?
これは、妙なテクニカル分析よりも、よほど転換点をピンスポットで
特定することが可能だし、今はどういう時期で、今度はこういう時期に
推移するんじゃないか?みたいな大まかな流れを把握するのに、
すごく役に立つ。
縦軸はフィボナッチ、横軸はこの時間区切りユニット。
縦 と 横 が交差するところ、マス目だね。
そこでどうチャートの価格が
終わってるのか?
マス目のなかをうろうろしていて、
交差点のぎりぎりいっぱい上まで詰めて終わるのか?
それとも、下につめて終わるのか?
もしくは、
急にガクンと別のマス目へ移動して終わってるのか?
そういうマス目ごとの終わり方に注目する。
絶対に、超注目してほしい。
だから赤でこうやって強調している。
この縦横の線、マス目は、どんなテクニカル分析よりも上回る、
最強のテクニカル分析セットであると、理解してほしい。
これ、かんたんに聞こえるでしょうか?
フィボナッチと時間区切りの交差点で
いろいろ見るのかよ?単純だな、と思ったら、
大間違い。超強力なテクニカル分析手法で、
あいまいな、たとえばMACDとか移動平均線とか、
ボリンジャーバンドとかの変数(パラメータ)というのが、
ひとつもない。一切ない。
誰が書いても、1日は1日だし、1週間は1週間、1月は1月。
初期パルスを定めたら、そこから引くフィボナッチは
誰がひいてもびしっと決まる。
各自、自由、勝手に決める20ろうそく足平均とか変数がない。
これは大事なことなんだよ。
あとでシステムのところでも解説するけども、
こういう自由な変数がないってのは、
かんたんに言えば、ご都合主義あいまい要素を減らす、
ってことで、より真実の生のマーケットの挙動をダイレクトに
分析することができる。
混ぜ物一切なし。
さあ、今から、このことについて、
1日、4時間足の大 きなタイムフレーム、
それから5分、15分足などのイントラデイの小さなタイムフレーム
で、順番にいろいろ見ていく。
すでに、フィボナッチレベルのことは説明したので、
これも踏まえて、縦横どうなっているか、
いろいろ注意して見てほしい。
その前にひとつ。
FXの1日=1ユニットって、何時から 何時まで?
FXの24時間のはじまりと終わりの定 義をしっかりしておく必要があるね。
ちょっと復習してみよう。
FXインターバンクマーケットは24時間眠らず動いている
地球規模のマーケットだね。
でも、一応土日はお休み。
金融機関もトレーダーもみんなちゃんと 土日は休むんだね。
土日が終わり、月曜の週明けにどこが最 初にマーケットを開くのか?
というと、それは日付変更線により、
一番時間が進んでいるシドニーNZ市 場。
ここが最初。それでTOKYO、 LONDON、NYとかぐるっとまわって、
とにかくNYで終わる。
これも後で別の章で説明するけど、 FXって、ドル中心、
つまりアメリカ中心に動いているので、むしろこのNYで終わる、
というのがより重要かな。
NYSE(ニューヨーク証券取引所) は、夕方4時で取引を終える。
ドルも、アメリカの経済ファンダメンタルと連動しているので、
だいたい、そのNYSEクローズ+1時間の夕方5時まで動く。
このNY時間(EST)夕方5時から6時までの1時間は「休憩タイム」で、
夕方6時に、新たなFXセッションがはじまる。
世界の国々はサマータイムがあって、どこに24時間区切りの
基準をあわせるのか?っていうことになれば、
まずNY夕方6時っていうことになると思う。
すでに、第二章で説明した通貨先物市場で世界最大の
CME(シカゴ先物証券取引所)、GLOBEXの通貨先物の
取引時間を見ると、
CME Globex Hours (CT) (Scheduled maintenance 4:00 - 5:00 p.m.)
というように、シカゴ時間で夕方4時から5時までが
Globexのシステムのメンテナンスタイムになっている。
シカゴ時間はNYの東部標準時よりも1時間遅れているので、
これはNY時間で、夕方5時から6時まで、
つまり、さっき言った「休憩タイム」とぴったり一致するね。
為替は24時間だとよく言われけど、特別なことが起こらなければ、
だいたいその1時間休憩タイムがあると考えていい。
日本はサマータイムがない。
このNY夕方6時の開始時間を
アメリカのサマータイムの事を考えて日本時間に換算すると、
FXマーケットは北半球が
冬の間は、
日本時間で朝8時から開く
夏の間は(アメリカのサマータイム)、
日本時間で朝7時から開くとなる。
イギリスやらヨーロッパにもサマータイムがあって、
これはアメリカとはぜんぜん同期していないし、
(アメリカは2007年からサマータイムに入る時期が前倒しされた)
結構この辺りはややこしいんだけども、
確かに、ロンドンマーケットが開くタイミングでFXは大きく動き出す、
ということはよくあるが、それがロンドン時間で何時か、
というのは確定できないし、
今はとりあえず24時間で区切りをつけるならば、
NY夕方6時がFXマーケットの開始時間ということで理解しよう。
1 週間を1ユニットとしてとらえる。
という部分を検証していこう。
1日、4時間足の大きなタイムフレームのチャートを見ていく。
期間は、そうだね。1年間+。
2006年6月から2007年7月までのチャートを分析してみよう。
上の画像はその期間のEURUSDの日足のチャート。
縦の破線は、1ヶ月ごとの区切りになっている。
今から、週、月というのをもっと詳しく調べるために、
もっと拡大した4時間足のチャートで見てみる。
私はだいたい日足も見るけれども、
EURUSDの4時間足というのを基本にしている。
拡大するから上のチャートの期間が分断されるけれど、
合計4枚のチャート、1,2,3,4という部分が拡大されている。
下の4枚の4時間足のチャートでは、すべて、
縦の白の破線は1週間ごとの区切りになっている。
縦の赤の破線は1ヶ月ごとの区切り。、
チャート1枚目。
2006年6月から12月の半年間に注目してみる。
まず、最初にやること。
フィボナッチレベルの章で説明したように、
初期パルスを特定する。
これは過去のチャートだけれども、
リアルタイムに追っかけているときでも、
ある程度、大きなトレンドとか、レンジモードが終わって、
チャートの中で強いはっきりした波が確認できたら、
そこを初期パルスとする。
6月第1週のはじめから、第3週終わりのちょうど3週間で
初期パルスが確認できる。赤の右肩下がりのライン。
まず、初期パルスを特定して、
そのはじめを100%
そのおわりを0%
となるようにフィボナッチレベルのラインを引く。
この初期パルスがしばらくの間マーケット全体を支配するから、
あとはすべて、この初期パルスのフィボナッチレベルと、
切りのいい価格レベルを参考に縦の軸は見ていく。
そして、さらにこの章で注目するのは、横の時間軸。
今は、白と赤の破線、週と月の区切りに注目し、
特に、縦のフィボナッチレベルとクロスしている部分は大注目する。
7月。
7月の第3週に
フィボナッチ0%=サポート
をテストしているけれど、
すぐに跳ね返って、その週は大きく戻したところで終わっている。
1週間の終わりというのは重要で、結局この7月の第3週は、
サポートをテストしたけど下には抜けなかった、
どうやらこのサポートは堅いらしいというのがわかる。
ユニットとして見るというのは、その期間のユニットが、
どういうところから始まって、どういう風に終わるか、
っていうのをじっくり観察するということだ。
特にそのユニットの結果、つまりその終わり方が大事。
次は8月。
初期パルスのフィボナッチ100%=レジスタンス
をテストする事もない。
届かないでレンジモードになっている。
こういうのは、上へ行くエネルギーが足りないということなので、
しばらくさらにレンジモードが続くか、下がるかどっちかだ。
実際、8月の終わり方。レジスタンスから遠くはなれた
初期パルスの黄金比レベルまで戻って終わっている。
下に張り付いていて、もっと下へ行きたそう。
9月。
フィボナッチ38.2-50%で、完全にレンジモード。
こういう風にレンジ幅がかなり小さくなってきたら、
次の月は結構はっきりした動きが始まる可能性が高い。
ぎゅーっとしぼられて、パンとはじけるような感じ。
10月。
10月のはじめから、終わりまで、
ちょうど1月でみれば、Vの字型になっている。
Vの字の終わりが、
10月の終わり+初期パルスの61.8%
であることに注目!
Vの底はその中間の第2週目のはじめ。
フィボナッチ0%=サポートをテストするけれども、
また失敗している。やっぱりそのサポートの底は
堅いのかなあという感じ。
1週間の動向、特に終わり方が大事というのと同様に、
1月の動向、と終わり方というのも大事。
10月は、サポートをテストして、初期パルスの61.8%にまで戻った。
7月と似た挙動だけども、よりはっきりしてきた。
11月。
レンジモードは完全に終わって、10月ではっきりサポートをテストした後、
この月でフィボナッチ100%=レジスタンスを上へブレイクしている。
特に第3週の終わりで、ブレイクしている。
繰り返すけど、1週間の終わり方は大事。
逆に言うと、この第4週の終わりの24時間で、
上をブレイクしはじめたら、
初期パルスからの動向を考えると、ロングする!というのが
正解である、と結構な確信が持てる。
もっと詳しくみるのならば、この11月は初期パルスの
黄金比レベル61.8%を第2週で上方ブレイクして、
それ以降下へ戻っていない。
もうこの時点で、11月中にレジスタンスをテストして、
上にブレイクするだろうと予測して、ロングする事も可能。
12月のはじめまで、トレンドが形成されているけれども、
トレンドの終わりは
12月はじめ+初期パルスの161.8%であることに注目。
もちろんここよりさらに上へトレンドが継続することもありえるけど、
まずは前もってこの12月はじめ+初期パルス161.8%つまり、
赤でかこったゾーンが転換ポイントだろうと予測し、
利益確定などの準備を前もってしておく。
チャート2枚目。
2006年10月のV字マーケットを拡大して考えてみよう。
ここ結局10月のFXマーケットを振り返ってみると、ドル円でも、
前半2週間でドルが激しく買われ、
対円でみるとドル円は一時120円まで吹き上がり、
その後、後半2週間でドルが激しく売られると言う展開だった。
この激しくというのは、実は誇張であり、チャートを見てみると、
この程度の動きなどはFXマーケットでは日常茶飯事年がら年中
起こっていることで、別段大騒ぎすることでもないのはわかる。
ここで質問。
この10月前半2週間と後半2週間では、
世界のファンダメンタルは大きく変わったか?ということ。
この
2006年10月はちょうど北朝鮮が核ミサイルを発射した、
成功した、失敗したと大騒ぎになっていたときだけれども、
冷静に振り返って、前半2週間と後半2週間では
ファンダメンタルの違いはあったか?ということ。
あったとしても、それで120円が折り返しの山を
書くようなチャートになることは分析できたか?
とすると極めて怪しい。
この前半のドル上げセンチメントと下げセンチメントの違いは何か?
あんまりファンダメンタルで
納得のできるような説明できるようにも思えない。
私の基本的なスタンスとしては、
そういう当たるも八卦当たらぬも八卦の
1ヶ月内程度のマーケットの値動きに関しては
あまりファンダメンタルは重視しないという態度をとっている。
もちろん人それぞれのスタイルがあるわけだけれども、
1ヶ
月の動きをファンダメンタルの要素を追っかけながら、
予想するっていうのは、後付け要素が強いだろう、
といつも思っている。
チャート3枚目。
今度は、1枚目のチャートで、12月初め+161.8%で
トレンドが終わったところを
次の初期パルスの起点として採用する。
12月はじめから1月の第2週の終わりまでが、初期パルス。
赤の右肩下がりの線ね。
特に強く0%のサポートをテストすることもなく、
すーっと上にあがっている。
レンジモードもない。
1月の終わり。
月の終わり方が重要だと説明したね?
1月の終わりは、初期パルスのフィボ38.2%で終了。
2月の終わり。
2月の終わりは、初期パルスのフィボ61.8%で終了。
1月、2月とみると、確実に上のレベルに上がって終わっているのが
はっきりわかる。
3月、初期パルス100%、つまりレジスタンスをブレイクした。
何回もブレイクしてそこに張り付くようにしながら、
その月をレジスタンスレベルで終了しているのに注目する。
やはり月の終わり方が重要。
4月は、一貫して、トレンド形成。
これもその月の終わりまでに、
初期パルス161.8%まで到達する可能性が極めて高いと、
もう4月の最初の時期から予想できている。
ただ、結果的に、まるまる一月かけて161.8%に到達したので、
あんまり勢いがないと判断して、
4月の終わり+161.8%で利益確定してしまうのが吉。
チャート4枚目。
最後。
この期間での最新チャート。
まずは、初期パルスを特定。
さっきの、利益確定したポイント、つまり
4月の終わり=5月のはじめ
+
161.8%のポイントを起点として、
2007年6月の第2週までを
初期パルスとする。
はい、6月の終わり方に注目。
常に1月ユニットでチャートを見て、
その月の終わり方に注目するんだったね?これ重要。
6月もどこか、前で見たパターンだね?
V字で、サポートをテストしてすぐ跳ね 返って、
初期パルスの黄金比=フィボ61.8% でその月を終えている。
7月はそのまま上ばなれして、第2週で、
初期パルスのレジスタンスをブレイク。
当然、7月の終わりまでに
初期パルスの161.8%まで到達する可能性が極めて高いとわかる。
さあ、4時間足で、直近1年間のチャートを分析してきたわけだけれども、
前の章から説明したように、
明確な初期パルスを特定し、フィボナッチラインを引く。
1ヶ月、1週間をユニットとしてみる。その線を引く。
そして、
1ヶ月、1週間の終わり方に注目し、
そのユニットの挙動が教えてくれることを理解する。
うまくポジションが取れたら、利益確定も
フィボナッチレベルと月、週の区切りのクロスポイント
に注目して前もって準備する。
こういうことをみてきたよ。
MAとかRSIとかボリンジャーバンドとかストキャスティックとか、
トレンドラインとか、まったく使わないで、
縦はフィボナッチ、横は時間ユニット、ということを
しっかり理解して、実践するだけで、これだけのことがわかってしまう。
それに何のパラメータも設定していないし、
このやりかたはかなり本質的なチャート分析法だということが、
わかってもらえると思う。
この上に、さらに独自のテクニカル分析を加えて、
積み重ねてもいいけど、
今説明したようなことは、最低限やってから、
そのなんでもいいけれども、
テクニカル分析をいろいろやったらいいと思う。
この章で取り上げたチャートはごく一部だが、
他のFX通貨ペアの4時間足をどんどんこのやり方で、
研究していってほしい。
いろんなパターン、シナリオがあるだろうし、
ああこういうシナリオはこうなる結末が多いなっていうのは、
自然にわかってくるだろうと思う。
基本的な考え方を吸収して、
ぜひ完璧に自分のものにしてほしい。